ひめこなつは、梅雨前に収穫できる超極早生の黄肉品種です。
果重120g前後と可愛らしいサイズですが、糖度は12度ほどあり酸味も少なく多汁で、極早生としては食味が優れています。
通常のモモと比べて収穫時期が早く、開花してから約60日で収穫が可能です。
病害虫発生の原因となる梅雨の影響を受けずに収穫でき、花付きがよく果肉の裂果も少なく栽培しやすい品種です。
自家結実性あり、1本で結実します。
収穫時期:5月下旬~6月上旬。
PVP:農林水産省育成品種
モモ(桃)の基本情報
モモ(桃)は、中国原産でバラ科モモ属の耐寒性落葉小高木です。
果実を食用する果樹品種のモモ(桃)と、花の観賞を目的とするハナモモ(花桃)があります。
日本には古い時代に中国から渡来したとされていますが、食用として本格的に栽培が始まったのは江戸時代ころからと言われています。
明治初期に、欧州系、中国系の品質の良いモモが輸入されるようになり、品種改良を重ね、現在の品種になりました。
モモの花は3~4月頃、葉に先立って咲き、花色は通常はピンク色で一重の5弁花で、雄しべが多数あるのが特徴です。
葉は花よりやや遅れて茂り、細長い形で互生し、縁にはギザギザがあります。
果実は7~8月頃に熟し、果肉は球形で水分を多く含み柔らかく、生食できます。
モモは、実・葉・種・花の全てが栄養豊富でたいへん優れた植物です。
花は「白桃花(はくとうか)」、種子の内核は「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、生薬として用いられます。
また、モモの葉はタンニン、マグネシウム・カリウムなどの成分を含有し、江戸時代より夏の土用に
「桃湯(ももゆ)」、「桃葉湯(とうとうゆ)」に入る風習があります。