黄金桃(おうごんとう)は、果皮と果肉が黄色い黄桃の代表品種です。
長野県で川中島白桃の偶発実生から育成された品種です。
白桃よりもはるかに甘く、南国フルーツのような独特の甘い香りがします。
果重は250~300gほど、多汁で程よい酸味もあるため甘さとのバランスがよく、濃厚な食味のよいモモです。
缶詰などに利用される黄桃とは別物で生食に適した品種です。
果皮が黄色いのは袋掛けによるもので、袋掛けせずに日光にあてて成長させた場合は、普通のモモのように赤く色付きます。
樹勢は強く、自家結実性で1本で結実します。
収穫時期は8月上旬~8月下旬。
モモ(桃)の基本情報
モモ(桃)は、中国原産でバラ科モモ属の耐寒性落葉小高木です。
果実を食用する果樹品種のモモ(桃)と、花の観賞を目的とするハナモモ(花桃)があります。
日本には古い時代に中国から渡来したとされていますが、食用として本格的に栽培が始まったのは江戸時代ころからと言われています。
明治初期に、欧州系、中国系の品質の良いモモが輸入されるようになり、品種改良を重ね、現在の品種になりました。
モモの花は3~4月頃、葉に先立って咲き、花色は通常はピンク色で一重の5弁花で、雄しべが多数あるのが特徴です。
葉は花よりやや遅れて茂り、細長い形で互生し、縁にはギザギザがあります。
果実は7~8月頃に熟し、果肉は球形で水分を多く含み柔らかく、生食できます。
モモは、実・葉・種・花の全てが栄養豊富でたいへん優れた植物です。
花は「白桃花(はくとうか)」、種子の内核は「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、生薬として用いられます。
また、モモの葉はタンニン、マグネシウム・カリウムなどの成分を含有し、江戸時代より夏の土用に
「桃湯(ももゆ)」、「桃葉湯(とうとうゆ)」に入る風習があります。