大実万両 宝船（たからぶね）は、赤色の大実品種で、株も大型で生育も旺盛です。
 

マンリョウ（万両）の基本情報

マンリョウ（万両）は、サクラソウ科（ヤブコウジ科）の常緑低木です。
朝鮮半島、中国、インドなど東アジアや、日本では本州中部以西～九州・沖縄までの比較的暖地に自生します。

樹高は0.8ｍほどに成長し、葉は互生して長楕円形で縁にギザギザがあり、葉色は濃い緑色で表面にはツヤがあります。
花は7月頃に白色の小花を多数つけ、晩秋～冬に赤く熟します。センリョウよりも多くの実を付けることが特徴です。
基本種は赤実ですが、白実のシロミノマンリョウ（白実万両）、黄実のキミノマンリョウ（黄実万両）などがあります。

花の少ない冬に、美しい果実をつけるマンリョウ（万両）は、センリョウ（千両）とともに
お正月の縁起物として江戸時代から人気の高い古典園芸植物です。

センリョウ（千両）とマンリョウ（万両）の違い

センリョウは、センリョウ科の植物で、葉の上に実を付け、葉は対生します。
マンリョウは、サクラソウ科（ヤブコウジ科）の植物で、葉の下に実を付け、葉は互生します。

センリョウ（千両）の実

マンリョウ（万両）の実

【環境】
半日陰で、腐植質に富む水はけの良い土壌が適しています。
寒さに弱いため、関東より北の地域は鉢植えで育ててください。

【植え付け・植え替え】
適期は4月～5月、9月～10月です。
水もちと水はけのバランスが良い土が適しています。

■地植えの場合
半日陰で強風があたらない場所が適しています。
植え穴に完熟堆肥・腐葉土を元肥にして、排水・保水を良くして植え付けます。

■鉢植えの場合
鉢植えは、赤玉土に腐葉土を2～3割混ぜた用土を用います。
春～秋は戸外、夏場は直射日光が当たらない日陰、、冬は室内で管理します。
鉢植えは、2～3年に1回、一回り大きな鉢に植え替えます。
株を大きくしたくない時は、地下茎を短く切り詰め元と同じ大きさの鉢に植え付けます。

【水やり】
地植えは、根付くまでは乾燥に注意して水やりをします。根付いた後は、天候に任せます。
鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。

【肥料】
肥料はほとんど必要ありませんが、成長を促したい場合は、2月中旬～3月に緩効性の化成肥料を少々与えます。

【剪定】
自然な樹形に育つので、剪定はほとんど必要ありません。

【殖やし方】
挿し木で殖やします。適期は6月頃です。
3cmほどの長さに枝を切り、さし木用土にさし、風が当たらない日陰で、水を切らさないように管理します。
約3か月ほどで発根するので、植え替えます。

【ポイント】
日差しが強すぎる場所、乾燥しすぎる場所、冬に寒風の強い場所、日陰地は木の生育が悪くなります。

地植え（関東以西）、鉢植えで栽培可能です。盆栽にも利用されます。
栽培も容易で、センリョウと比べると樹形が乱れないため、鉢栽培に適します。
冬の間、たくさんの実をつけ寂しいお庭を彩ります。
縁起の良い植物として知られ、切り花や、お正月の飾りの材料として用いられます。