樹高は80㎝程度です。
ヤマトタチバナ(大和橘)の基本情報
別名:ニッポンタチバナ(日本橘)
ヤマトタチバナ(大和橘)は、日本に古くから野生しているミカン科ミカン属の常緑小高木です。
絶滅危惧種に指定されている日本固有の柑橘で、萩市に自生しているものは国の天然記念物になっています。
樹高は2~4mほどになり、葉は5cmほどの楕円形で硬く、濃い緑色で表面には光沢があります。
若い枝にはトゲが生えることが特徴です。
5~7月に柑橘特有の星のような形の可愛らしい5弁の白い花を咲かせ、
柑橘系の爽やかで清楚な香りがします。
果実は2~3cmほどの大きさで黄色く、 果皮は薄くて滑らか、ミカンをそのまま小さくしたような形です。
酸味が強いためそのまま食べずに、果汁を食酢にしたり、ジュースやジャムに加工して利用します。
ヤマトタチバナにはビタミン類だけでなく、柑橘系の植物に多く含まれるフラボノイドの一種である
ノビレチン、タンゲレチンなどの機能性成分も豊富に含有されることが判明しています。
ヤマトタチバナは古事記や日本書紀にも登場していて、
「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)」=永遠に香る果実と表現され、不老長寿の象徴とされています。
また、常緑の葉は「永遠」を意味することから、たいへん縁起の良い樹木です。
京都御所・紫宸殿の「左近の桜、右近の橘」や、ひな祭のひな壇に飾られることで知られるほか、
文化勲章や500円硬貨のデザインや、橘紋という家紋にもされています。