八房の梅/八ツ房の梅(やつふさのうめ)は、越後七不思議の一つとして有名な梅の木です。
別名:八房梅、座論梅(ざろんうめ/ざろんばい)
雌しべが複数あり、ひとつの花に4~15個ほどの実を房状につける大変珍しい品種です。
花は白~ピンク色の八重咲きで観賞価値も高いです。
果重5~20g、収穫時期6月~7月
ウメ(梅)の基本情報
ウメは、中国原産で古く日本に渡来した落葉高木です。
日本全土の果樹や人家の庭、畑などで広く栽培されます。
観賞価値が高い花を咲かせる「花ウメ」と、実を食用する「実ウメ」に分けられます。
ウメの花は葉に先立って1~2月頃開き、花蕾(からい)が前年の葉の脇に1~3個つきます。
開花期間は暖地では長く、寒い北部では短い間です。
果実の収穫を目的とする梅は、単弁、白色~淡紅色が多く、果実は5月末~7月に熟します。
果実は、心皮(しんぴ)の1枚が成長してできるもので心皮の合わせ目がくい違うため、溝ができます。
果実は核と密着、核は内果皮で木化した厚膜細胞からなっています。
自家不和合性が強く、同一品種ではあまり結実しないので混植するといいようです。
花ウメは花のほかに香りや、樹木全体(幹の形や枝ぶり)が観賞対象です。
寿命の長い樹木なので、年月をかけて樹形をつくる楽しみがあります。
実ウメは、熟す直前の青ウメを梅干しや梅酒、梅肉エキスの材料とします。
また、未熟な青梅をわらを燃やした煙で薫製にしたものを、生薬で「鳥梅(うばい)」といいます。