一重実成りクチナシは、初夏にとても甘い香りの一重の花を咲かせ花後に黄橙色の実をつけます。
実は料理の色付けなどに利用できます。
樹形が美しく、コンパクトなので低めの生垣や鉢植えにも向きます。
クチナシ(梔子)の基本情報
クチナシは、日本の本州(静岡以西)から九州、台湾、中国など広い地域に生息する常緑低木です。
三大香木のひとつで、夏の香りの代表種です。
三大香木…春:チンチョウゲ/ジンチョウゲ(沈丁花)、夏:クチナシ(梔子)、秋:キンモクセイ(金木犀)
6~8月に真っ白なビロードのような質感の美しい花を咲かせます。
葉は光沢のある緑色で、花とのコントラストも大変美しいです。
また、花は甘味があって生食できます。また、煮ると粘りが出て独特の食感を楽しめます。
秋には赤黄色の果実をつけます。
クチナシの果実の黄色い色素は、カロチノイド系色素のクロシンによるもので、
古くは飛鳥時代から布地の染色に、また無害な天然着色料として、たくあんやお正月の栗きんとんなど
食品にも利用されてきました。
※果実ができるのは一重の花だけで、八重咲きの品種には実がつきません。
クチナシは「朽ち無し」=朽ちることがないという意味で、縁起が良いとして庭に植栽されます。
また、クチナシの果実を乾燥したものを、生薬で山梔子(サンシシ)または梔子(シシ)といいます。