【環境】
年平均気温15度以上、冬期気温が零下5度以下に下がらない地域が適しています。
冬季に開花するので、冬の気温が低すぎる地域では栽培には向きません。
気温の高い地方ほど熟期が早く、品質も良くなります。
土壌は、適応性が高くどこでも良く育ちます。
特に耕土の深い土地、排水の良い場所が最適で、強酸性土では生育が悪くなります。
【植え付け】
春秋ありますが、春植えの方が適しています。
深さ約50センチの穴に腐熟した堆肥や木炭を混ぜて植えつけます。
紋羽病に弱いので、よく腐熟した堆肥や有機肥料を使い、
根が少ない苗木の場合には、葉を切り取り少なくします。
【管理】
成木の管理は、花房が多過ぎる場合には一部の花房を基部から摘み取ります、。
10月中~下旬に貧弱な花房を摘み取ります。
また、冷害が無くなる3月中~下旬にも摘み取ります。
摘果は、冷害が無くなる3月下旬頃に行います。
田中ビワなどの大果種は、1花房に2個、茂木ビワなどの小果種は、1花房に5~7個程度
残すように摘果すると良いです。
摘果後は、ゾウムシ予防と、きれいな果実を得るために袋かけをすると良いです。
【剪定】
主枝を8~10本、樹冠内部を枝を残し、重なりあう枝を切り取ります。
剪定時期は、花芽の分化が終わる9月上~中旬が適しています。
葉かきは、3月中~下旬の摘果期に、摘房後の新芽を1~2本残して摘み取り、
果房基部の新芽も摘み取ると良いです。
また収穫後には、収穫跡からでる夏芽を先端の1~2芽残して摘み取ります。
【殖やし方】
実生が簡単ですが、変異が多いです。
3月中旬頃、3年生の実生株に充実した前年枝を接木します。
【収穫】
収穫は、果実が熟した頃、袋ごと果梗から折り取ります。
傷をつけないように丁寧に扱います。
【病害虫】
がん腫病には、患部を削り取り、ストレプトマイシン剤を塗ります。
また、1月~2月と4月~5月に、ボルドー液を散布して予防します。
チョキリゾウムシは、産卵期に薬剤散布します。
ナシヒメシンクイは、秋期に幹にバンドをして幼虫を誘い捕殺します。