2023年4月末時点で、1年生苗となります。
カリン(花梨)の基本情報
カリンは、中国原産の落葉性高木です。
古い時代に渡来し、日本全国で広く植栽されています。
棘(とげ)状の小枝があり、樹皮は緑褐色で鱗片状にはがれて雲紋状になります。
4~5月頃に淡紅色の美しい花を咲かせます。
果実は楕円形で少しでこぼこがあり、ろう質が分泌されて光沢があります。
淡緑色~黄色に熟し、直径10~15cmほどになります。
枝は果実の重みで湾曲し、落葉後も果実は枝に残ります。
果肉は堅く酸味が強く、生では食べることができませんが、強い芳香があるので
籠などにに盛り室内に置いて香りを楽しむことができます。
カリンの果実を縦割りにして乾燥させたものを、生薬で木瓜(もっか)といいます。
カリンの材は、辺材が淡赤色で心材は暗紅褐色をしていて、非常に堅硬緻密で粘りが強く、
色調光沢ともに美しいので床柱、造作の装飾部分、家具、杖、額縁、彫刻材料、
バイオリンの弓などに用いられています。
カリンの樹皮
カリンとよく似た果物で、マルメロがあります。
見分け方は、カリンの果実は無毛で果尻にヘタがありませんが、
マルメロは軟毛で覆われ、果尻にヘタがあります。