【環境】
日本原産の植物なので耐暑性・耐寒性ともに高いです。
日当たりの良い場所から日当たりの悪い場所まで、環境や置き場は選びませんが、
日向では西日があたらない場所を、日陰でもなるべく明るい場所が良いです。
また、冬の北風が当たらないように注意します。
【植え付け】
真夏を除いた9月~6月上旬が適期ですが、もっともよい時期は花の終わる3~5月と
花芽が固まった9月中旬~11月が適期です。
水はけが良く有機質に富み、弱酸性の土を好みます。
●地植えの場合
根鉢の2倍程の幅の穴を掘り、腐葉土と有機質肥料や緩効性肥料を元肥としてすき込んでおきます。
根鉢を崩さないように植えつけます。この時、深植えにならないよう注意します。
根鉢の表面が植え付け土壌の表面と同じくらいになるようにして苗がぐらつかないように
根が活着するまでは、支柱などで支えてやります。
※アルカリ性の土壌では葉が黄色くな株が弱ります。
コンクリートなどの影響でアルカリ性になるような場所は避けて植え付けてください。
●鉢植えの場合
苗のポットのサイズより1~2号大きなサイズの鉢に植え付けます。
あまり大きすぎると、次の年に花が付かなかったり、株が弱る原因になります。
用土は、赤玉土(中粒)・鹿沼土・完熟腐葉土をそれぞれ同比率で混ぜ、緩効性肥料を加えた土を使います。
鉢底には鹿沼土(大粒)などを用いて水はけをよくするとともに酸性に傾けます。
植え付けた後は1週間程度日陰で休ませ、その後徐々に日に慣らしていくとよいです。
【水やり】
●地植えの場合
天候に任せますが、夏場に3~5日雨が降らず乾燥している場合は、水やりをします。
日中に与えると株が弱るため、早朝または夕方以降の涼しい時間帯にたっぷりと水を与えます
●鉢植えの場合
土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。
夏場は乾燥しやすいので毎日でもよく、夕方以降に水やりします。
冬場も土が乾いていたら水やりをします。
【肥料】
基本的には庭植え、鉢植えともに年2回、施肥します。
花が咲き終ったあとの3月~5月にお礼肥として、緩効性肥料や油かすを与えます。
花後~6月くらいまでは、来年の花芽が形成され新芽が伸びる時期のため、お礼肥は重要です。
与えすぎは根が傷むので気を付けてください。
2月に寒肥として緩効性肥料や油かすを与えます。
【剪定】
花が終わった後の3月~5月に行います。
細い枝を残しながら、自然樹形を維持するように剪定します。
頂点を切り戻すと高さを抑えることができます。
強剪定は株を弱らせるため、数年に1回行う程度にとどめてください。
6月になると花芽の形成が始まるので、花後なるべく早めに剪定するようにします。
また、花芽がふくらむ9月頃に花芽を確認したうえで、不要な枝を切り戻すこともできます。
切った枝は挿し木の挿し穂に利用できます。
【殖やし方】
挿し木、とり木で殖やすことができます。
●挿し木
適期は6月~7月、春から伸びた枝を10~20cm程度に切り、水あげした後に赤玉土(小粒)などの清潔な土に挿します。
透明なビニール袋などで鉢ごと包み、数カ所に穴をあけて湿度を保ちながら直射日光を避けた明るい場所で管理します。
順調に発根した場合、、9月中頃には鉢上げができます。
●とり木
3月~6月に枝の樹皮を3cm程度はぎ取り、湿らせた水ゴケでその部分を包み、ビニール袋で密閉します。
水ゴケが乾かないように水を補給し、乾燥させないように管理します。
1~3ヵ月後に水ゴケから根がのぞいてくるので、発根状況を見て株から切り離し、鉢上げします。
【病害虫】
害虫で特に注意したいのが、花後と夏場に発生するチャドクガです。
ガの幼虫で、葉の裏や新芽に群生し、食害します。
この幼虫や幼虫の死体の毛に触れるとかぶれるので絶対に素手で触らないように注意してください。
幼虫を見つけた場合、虫には触れずに捕殺するか、殺虫剤を散布します。
また、葉の裏に黄色い卵塊を見つけたら葉や枝ごと切り取って処分します。
カイガラムシもつきやすく、すす病を誘発します。
害虫や病気予防のために、5月~6月にかけて殺虫剤や殺菌剤を散布するようにします。