別名:チシャノキ、セッケンノキ
北海道から九州・沖縄など日本全国の雑木林などに見られる落葉高木です。
樹皮は暗紫褐色~淡黒色でなめらか、老木になると浅く縦に裂けます。
5~6月頃にベル状に垂れ下がる花を枝いっぱいにつけます。
花は甘い香りで、白色(品種によっては淡紅色)で、散るときは花ごと落ちる特徴があります。
花後、卵球形の果実をつけます。
熟すと縦に割れて褐色の種子が1個あり、これはヤマガラの好物です。
エゴノキの果皮は有毒なエゴサポニンを含みます。
果皮を入れた水で洗濯すると泡がたち汚れが取れるため古くは洗剤などに用いられていました。
ピーク時には果実にも同量のサポニンを蓄えますが、11月を過ぎると急激に減少します。
名の由来は、果実が有毒でえぐみがあることからエゴノキの名になったといわれています。
エゴノキの材は粘り気があり細工しやすいため、将棋の駒やそろばんの玉、杖などに利用されてきました。
エゴノキの果実(撮影:9月16日)