ティンカーベルはライラックの矮性種で、アメリカで育成された品種です。
ローズ色の蕾に淡ピンクの花を咲かせる、香りの良いライラックです。
花付き抜群で、小苗から花を楽しめます。
樹形はコンパクトにまとまりほとんど剪定も不要で、鉢植えにも向きます。
性質も強健で耐病性に優れ、暑さにも強く姫ライラックの中で特に優秀な品種です。

ライラック（リラ）の基本情報

ライラックは、ヨーロッパ原産のモクセイ科の落葉樹です。
フランス語で「リラ」の名前でも親しまれていて、和名は「ムラサキハシドイ（紫丁香花）」といいます。
ライラックの葉はハート形で、花は4月～6月に紫色を中心に品種によりピンク、白などの小花を房咲きに咲かせます。
甘い香りを放ち、香水の原料にもされます。
寒さに強く花期も長いことから、冷涼な地域では代表的な庭木として親しまれていて、北海道では公園木や街路樹としても植栽されています。
原種は耐暑性が低いですが、園芸種には関西以南でも育てられる品種もあります。

ライラックの近縁種には、日本に自生するハシドイ（丁香花）のほか、
中国北部原産の姫ライラック/チャボハシドイ（矮鶏丁香花）/コハシドイ（小丁香花）があります。
ヒメライラックは樹高1ｍ以下で、コンパクトで鉢植えに向き、比較的暑さに強く暖地でも栽培がしやすいです。

【環境】
日当たりと水はけのよい土壌が適します。
耐寒性が高く、冷涼な気候を好みます。西日を嫌うため、植え場所には注意してください。
関東以南での栽培は、地植えより鉢植えのほうが安心です。

【植え付け】
適期は、11月～3月頃ですが、寒冷地では厳寒期は避けてください。

●地植えの場合
植え穴に腐葉土を3割ほど混ぜ込み、化成肥料を加え1～2週間ほど寝かせてから植え付けます。
水はけがよくない土壌でしたら、川砂を1割ほど混ぜておきます。

●鉢植えの場合
鉢植えの場合は、市販の花木用培養土や、赤玉土（小粒）6：腐葉土3：黒土1で配合した用土を使用します。
鉢植えは、2～3年に1度は植え替えをしてください。

【水やり】
植え付け後、根付くまではときどき水やりをしてください。
地植えの場合は、天候に任せますが、乾燥が続く場合は水やりをします。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。

【肥料】
地植えの場合は、冬の寒肥えとして1～2月頃に骨粉や油かすなど有機質肥料を施します。
鉢植えの場合は、寒肥えとして1～2月頃と花後の6月頃にお礼肥えとして、緩効性化成肥料を与えます。

【剪定】
7月～8月頃に翌年の花芽を作り始めるため、花後すぐが剪定の適期です。
過度な剪定は株が弱ることがあるので、込みいった枝や伸びすぎた枝などを剪定する程度にします。
冬場に花芽の確認をしながらの剪定でも構いません。

【病害虫】
新芽にアブラムシが発生するほか、また、風通しが悪かったり、株が弱るとカイガラムシが発生しやすくなります。
見つけ次第、駆除してください。

寒さに強く北国の代表的な花木で、シンボルツリーにもおすすめです。
耐暑性が弱いため、関東以南での栽培は、鉢植えでの栽培が向きます。
品種によっては、耐暑性があり関東以南でも栽培しやすいものもあります。